す①:酢

 酢が好きだ。暑くなってきたから余計に。

 ある時期から、餃子は酢だけで食べるようになった。

 昨日、銭湯の脱衣所で身体を拭っている時に、番台のおばちゃんの観ていたテレビが酢を取り上げていた。そのなかで「餃子は酢と胡椒だけで食べる」という発言があって、スタジオの人たちが「えー」と驚くのを聞いた。いや、別に「そんなこと前から知っていたさ」と鼻を高くしたわけではない。これでまた酢の消費量があがるのか、ぼくが酢を使っているのを人が見ると「あ、あいつもあの番組をみて急に酢を使いだしたな」なんて思われてしまうのかなあと考えたりしていたのだ。

 ポン酢は美味しい。この万能なものを嫌いな人なんているだろうか。ぼくは生卵かけご飯(*1)へ醤油をかけるのに飽きてしまうとポン酢を使ったりする。夏などにはもってこいだ。カレーにも酢が合う。すっぱ辛いから、これもやはり夏にいい。

「す」で思いついたのが「酢」なのだが、他に書きようがない。

 

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*1:さまぁ~ずがバカルディだった時代のライブにこのタイトルのものがある。ぼくはこれが大好きだ。中学のときに食い入るように観ていた(*2)。ひさしぶりに見返したとき、冒頭での大竹の鬼気迫る演技に泣きそうになった。多分、その舞台に並々ならぬ熱意をもって、心血を注いでいる姿に、感動したのだろう。あの怒りに似た目つき、吐き出すようなセリフ。単なる「お笑い」というようなものでは言い括れない、素晴らしい作品だと思う。ロックンロールか?芸術か?わからないが、とにかく芸人の生きざまというものを垣間見られて、感動したのだ。

 

*2:さまぁ~ずとダウンタウン(*3)がぼくのお笑い観の中心に立っている。イッセー尾形や談志、志ん朝もいるのだが、この二組が幼いころに夢中になった存在だ。さまぁ~ずを知ったのは「内村プロデュース」だ。毎週欠かさずに観ていたのはこの番組だけだった気さえする。番組終了後、時折りスペシャル番組で復活していたが、企画は昔のものがよかった。それでも、彼らの最高にくだらないやりとりを久しぶりに観られるだけでも嬉しかったが。

 

*3:さまぁ~ずもダウンタウンも、いずれは項目を立てて詳しく書きたい。兄の影響もあって、小学校の低学年から「ごっつええ感じ」のビデオを借りて観たりなどしていた。松本の、おそらくはじめての映像作品である「頭頭」を観たのも小学生のうちだった気がする。思えば「頭頭」の影響は大きい。あの壮大な乗りツッコミ(*4)というか、すかしというか、たまらない。今になって観たいと思うが、VHSを再生できない。DVDで再製してくれればどれだけ嬉しいことか。

 

*4:もしかすると、いまこうして生きていることも、或る種の乗りツッコミの「乗り」の部分が現在進行中ということなのではないだろうか。ふと思ったから、それ以上には何も言えないのだが、或るボケに、逸脱に、グルーヴに乗っかっている最中なのだ。

 

              2017年7月18日(火)